退職後の健康管理
就労中は会社からの案内通りに定期健康診断や人間ドックを受けていたけれど、退職後はどうすればいいのか……。会社任せにしてきた人ほど注意が必要な、退職後の健康管理について考えてみましょう。
退職後の健康保険
退職後は自身が選択するライフプランによって加入する医療保険制度が変わります。
再就職しない場合は、退職前に2 カ月以上被保険者期間があれば、任意継続被保険者として加入を続けるか、国民健康保険に加入します。再就職する場合は、再就職先が加入している医療保険に加入します。また、被扶養者になる条件を満たしていれば、配偶者や子どもが加入している医療保険の被扶養者になることもできます。
- ※75歳の誕生日を迎え後期高齢者になると全員、加入していた健康保険を脱退して、都道府県の広域連合が運営する後期高齢者医療制度に加入し、医療給付等を受けることになります。

ヤンマー健康保険組合に任意継続加入する場合(最長2年間)
被保険者への健康診断受診券の発行、被扶養者への健康診断、がん検診をご案内します。また、ヤンマー健康保険組合のホームページから健康情報等をご提供します。
退職後の健康を支える自治体の保健事業
国民健康保険や後期高齢者医療制度に加入した場合、自治体が実施する健康診断やがん検診、健康相談・健康教室などを無料もしくは安価で利用することができます。お住まいの自治体でどのような取り組みを行っているのか、広報誌やホームページなどで確認してみましょう。

60代以降の健康リスク
年齢とともに、健康面で注意しなければならないことは変化します。定年退職後世代の医療費で多くを占めているのは新生物(がん)、循環器系疾患(高血圧、心疾患、脳血管疾患など)、内分泌・栄養および代謝疾患(糖尿病、脂質異常症、メタボなど)です。これらは食事や運動、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関与しています。
◆ロコモティブシンドローム(ロコモ)と身体的フレイル
主に加齢によって骨や筋肉、関節、神経などの運動器に障害がおこり、「立つ」「歩く」といった移動機能が低下した状態をロコモ、ロコモが進行して健康と要介護の中間になった状態を身体的フレイルといいます。高血圧、糖尿病、脂質異常症などのある人はロコモの原因となる病気にかかりやすいため、生活習慣病の予防や治療を行うことも大切です。
〈セルフチェックテスト〉
□片脚立ちで靴下がはけない
□家の中でつまづいたりすべったりする
□階段を上がるのに手すりが必要である
□家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
□2kg程度の買い物をして持ち帰るのが困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
□15分くらい続けて歩くことができない
□横断歩道を青信号で渡りきれない
1つでも当てはまれば、ロコモの心配があります。状態に合わせて適切に対処すれば、回復する可能性があります。関節の痛み、筋肉の衰え、ふらつきといった症状がある場合は専門機関に相談しましょう。
| 種類 | 検査項目 | 対象者 | 受診間隔 |
|---|---|---|---|
| 胃がん検診 | 問診および胃部エックス線検査※1または胃内視鏡検査 | 50歳以上 | 2年に1回 |
| 大腸がん検診 | 問診および便潜血検査 | 40歳以上 | 1年に1回 |
| 肺がん検診 | 問診および胸部エックス線検査※2 (喫煙者のみ喀痰細胞診) | 40歳以上 | 1年に1回 |
| 乳がん検診※3 | 問診および乳房エックス線検査(マンモグラフィ) | 40歳以上 | 2年に1回 |
| 子宮頸がん検診 | 問診、視診および子宮頸部の細胞診・内診 | 20歳以上 | 2年に1回 |
- ※1 胃部エックス線検査については、当分の間、40歳以上に対し実施可。また1年に1回の実施も可。
- ※2 喀痰細胞診は、50歳以上で喫煙指数[1日本数×年数]が600本以上の人が対象。
- ※3 視診、触診の単独実施は推奨しない
健康寿命を延ばすために
人生100年時代、健康寿命を長く保つためには、栄養・運動・社会参加の3本柱がカギ。どれか一つが衰えると自立が難しくなり、健康寿命が短縮することにもなりかねません。日頃から趣味や生涯学習、地域でのボランティア活動などに参加しておきましょう。
